香田亜以さん/ヴァイオリン/アンギャン夏期国際マスタークラス/ベルギー・アンギャン

音楽留学体験者でなくては分からないような、音楽大学、音楽専門学校、音楽教室のコースプログラム、夏期講習会、現地の生活情報などを伺ってみます。将来の自分の参考として活用してください。


Image香田亜以さんプロフィール
1989年札幌生まれ。北海道大学工学部2年在学中。現在、北海道大学交響楽団、その他アンサンブルに所属。

-まずは、香田さんの簡単なご経歴を教えてください。

香田  4歳からバイオリンを始め、プライベートレッスンで先生について習っています。音楽大学ではなく一般の大学に通っています。

-今回アンギャンに行かれたわけですが、それまでに海外に行かれたこと、レッスンを受けられたことはありましたか?

香田  いえ、ありません。初めてです。

-海外の講習会に参加して、音楽を勉強しようと思ったきっかけは?

香田  作曲家が生きた国や場所で、実際に曲を作った場所を見てみたいという思いや、その空気を感じながら弾いてみたいという思いがあったからです。

-ベルギーを選ばれた理由は?

香田  ブロン先生のレッスンを以前テレビで見たことがあって、一度生でレッスンを見てみたいな、と思っていたんです。

-では、以前からブロン先生にご興味があったのですね。

香田  はい。ブロン先生は、日本にもけっこういらっしゃっている方なので。

-今回、アンギャンの講習会はどれくらいの人数が参加されていましたか?

香田  最初の1週間は聴講生だったのですが、大体25人ほどでした。2週目は6人です。

-どの国の人が多かったですか?

香田  フランス人、ドイツ人はやはり多かったです。でも、ブラジルから来ていた方もいましたし、日本人もいました。国際色豊かでしたよ。

-レッスンは英語でしたか?

香田  はい、英語でした。

-1週間目はザハール・ブロン先生の聴講ということですが、毎日聴講には行かれましたか?

香田  毎日ではありません。一週目は人数が多かったので、一人あたりでは40分のレッスンでしたが、朝から晩まで行われていました。出入り自由なので、気軽に聴講しに行っていました。

-実際にレッスンを聴講した感想は?

香田  実際に外国人のレッスンを初めて見ましたが、ブロン先生は基本ドイツ語だったので先生の話していることが分からなくて…。でも、ブロン先生はお手本として弾いてみせていたので、それで理解できるという感じでした。フレーズとか入り方とか。受講生が上手な方ばっかりだったので、聴いているだけで表現の仕方など本当に勉強になりました。

-レッスンの雰囲気は、どんな感じですか?

香田  先生と自由に話せるような雰囲気でした。聴講している生徒や親もたまに先生と話したりもしていましたよ。

-2週目からのウルフ・ヴァーリン先生のレッスンはいかがでしたか?

香田  それが、先生が直前に病気になられて、講習会にいらっしゃらなかったんですよ。

-そうだったんですか!?

香田  急遽、ミッチェル先生という女性の方に代わったんです。最初、どういう方かも分からなかったので、不安でした。帰ってから調べてみたら、ソロ活動をされている先生のようで。ソロの方なので弾き方がやっぱりパワフルでした。見せるパフォーマンスを大事にされているというか。

-そんな方のレッスンを受けられて、逆に良かったかもしれないですね。

香田  はい。最初はびっくりしましたが、刺激的でした。

-ミッチェル先生のレッスンは、どのくらいのペースで行われましたか?

香田  一回1時間のレッスンを一週間に3回ですね。先生方のコンサートがあったので、その練習のために、レッスンの時間が変わって日数的には4日間やりましたが。

-レッスンの内容はどういった感じでしたか?

香田  フレーズの取り方や表現の仕方がメインだったと思います。聴講の時も感じましたが、もっともっと自分を出していかないといけないんだなって。自分がどんなに感情的に弾いたとしてもミッチェル先生はOKを出してくれませんでした。

-何曲くらい見ていただけたのですか?

香田  私は2曲持っていきました。皆さんは、3~4曲持って来ていたので、2曲は少なかったかなとも思ったんですけど、自分の気になった所を突き詰めて習えたので良かったです。

-2日で1曲見てもらった感じですか?

香田  いえ。無伴奏とコンチェルトを一曲ずつ持っていったのですが、弓を上手く使ったフレーズの取り方をもっと教えてもらいたくてコンチェルトを中心にレッスンを受けました。

-その中で、基礎的なことを教わったのですね。

香田  やはり体の動かし方とか、表現の仕方ですね。先生がお手本を見せてくださって。小柄な先生だったんですが、動きの大きな方でした。

-どんな人柄の先生でしたか?

香田  とても優しくて、いつもにこやかな方でしたね。演奏とのギャップがありました。

-レッスン以外の時間は何をしていたんですか?

香田  もちろん練習はしましたが、友達とご飯を食べに行ったり。何度かパーティーもありました。少し時間があったので、一人でブリュッセルの観光もしました。

-充実されていたようですね。練習は、どこでされましたか?

香田  近くの学校が夏休み期間でしたので、そこの教室を使って練習しました。

-ひとり何時間とか決められているのでしょうか?

香田  いえ、決まっていませんでした、朝10時から夜7時まで学校が空いているので、自由に使えました。十分練習できましたよ。

-海外の方とのコミュニケーションはいかがでしたか?

香田  雰囲気はすごく楽しかったですけど、やっぱり、もうちょっと英語が話せたら良かったな…と思いました。

-事前に英語は勉強されていたんですか?

香田  いえ、全然。(笑)行ってみて、頑張ろうという気になりました。

-文化の違いで驚いたことはありましたか?

香田  そうですね。よく言われることですが、本当に自分の意志をはっきり言いますね。ちゃんと自分の意見を持ってて、自信を持って言えるというか。外国に行って、私はもっと自分を出せる気がしました。周りがみんなそういう空気ですから自然と自分に自信も持てますね。海外では、やはり積極的にならないといけないですよね。

-日本人の感覚よりオーバーな感じでやったほうがいい感じなんでしょうかね

香田  はい。それでも、全然オーバーではないんですよね。むしろそれくらいしないと伝わらない。

-なるほど。街の様子はどんな感じですか?

香田  小さな町で、特に観光するところもないような田舎でした。でも、お城の中が本当にキレイでした。公園の中にお城があるのですが、歩いて回ると2~3時間くらいかかりましたよ。ゴルフ場もあってゆったりとした雰囲気で本当に落ち着く場所でした。

-ブリュッセル市内はどんな感じでしたか?

香田  多くの人でとても賑やかでしたよ。本当に親切な方ばかりで道に迷っても全く困りませんでした。

-治安はどうでしたか?

香田  問題ありませんでした。怖い思いもしませんでしたし、英語も通じましたから。

Image-初めての海外という方にも、比較的安心な場所のようですね。今回、宿泊先は、どういったところでしたか?

香田  ホームステイでした。おじいちゃんとおばあちゃんの、すごく素敵な家庭でした。息子さんもブリュッセルに住んでいるので、週末に来たりしていました。その方が、日本の大学に行っていたようで、日本語がペラペラでした。色々お話してくれましたよ。

-海外のお宅に入るのは、不安があったと思うんですが。

香田  そうですね。でも、毎年日本人を受け入れているホームステイ先でしたので、日本人がそこに滞在したんです。なので、安心でした。凄く大きなお家なので、たくさん受け入れられるみたいです。本当にお城のようなお家でした。

-ひとりに一家庭ではないんですね。

香田 他の受講生はほとんどそうだったみたいですが、わたしが滞在したお家だけは、たくさん受け入れていました。他の参加者からは一番良いステイ先だと言われましたよ。

-それはラッキーでしたね! 滞在中の食事はどうされましたか?

香田  朝はステイ先で用意してくれるので、それを食べました。パン、ジャム、コーンフレーク、フルーツなどが並んでいて、自分の好きなものをそれぞれ取って食べるという感じです。夕食も用意してくれたのですが、講習会が終わるのが18時頃で、ステイ先までのシャトルバスの時間が21時でしたから、その空いた3時間で他の受講生たちと一緒に食べることが多かったです。

-レストランはあるのですか?

香田  はい、会場の近くにはありました。日本食レストランもあったのですが高そうだったので、中華料理屋さんによく行きましたね。結構美味しかったですよ。ステイ先ではほとんど毎日パンが出ました。あと、ソーセージも多かったですね。

-講習会場までは、どうやって移動していたんですか?

香田  シャトルバスが迎えに来てくれました。前の日に名前を書いて予約すると、家の前まで迎えに来てくれるんです。帰りも同じ要領でした。

-歩いては行けない距離だったんですか。

香田  ちょっと無理ですね。どこも行けないんです、田舎過ぎて(笑)。ホームステイ先があるところなどは、本当に何もなかったんです。学校の近くにはスーパーがあるので、学校のあとに寄って、その後バスで帰るという感じでした。

-今回、講習会に参加して一番良かったことは何ですか?

香田  バイオリンの技術についていえば、今後の課題が浮き彫りになって、これから練習していく上で大きな収穫となりました。日本人の演奏だけでなく、色々な方の演奏を聞いたことによって、表現の仕方の幅が広がったように思います。また、室内楽のレッスンもありました。私は今回ピアノ、チェロの方とトリオを演奏することができました。残念ながら私の聞いたことのない曲になったのですが、ピアノ、チェロの方と一緒に弾いているだけで、自分にどのような演奏、表現が求められているのかが感じ取れたのです。まるで魔法のようでした。今までで一番楽しく、衝撃的な室内楽のレッスンでした。ソロのレッスンより室内楽の方が楽しかったかもしれません(笑)

-今後の音楽活動に生かせそうですね。今後、海外留学をしてみたいという方にアドバイスをお願いします。

香田  やはり、ペラペラではなくてもいいので、英語は話せたほうがいいということですね。一生懸命話していれば、分かってくれる部分はあるのですが、話せるに越したことはありません。

-音楽家になりたいという目標はありますか?

香田  そうですね。今までは音楽は趣味だと思っていたんですが、今回参加してみて音楽の素晴らしさを改めて実感しましたし、もっと深く追求して将来的にそういう道に進めたらいいなとは思い始めています。

-今回の留学で可能性も更に増えたことと思いますので、今後も頑張ってください。今日はお忙しいなか本当にありがとうございました。

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